スイカ

西瓜の歴史

 スイカ(Citrullus Lanatus)は、その野生種がアフリカ中部の砂漠地帯に分布していることから、おそらくそこが原産地だろうといわれています。エジプトではスイカを描いた4千年前の壁画も見つかっていますが、どうやらその当時は、主に種のほうを食べていたようです。果物として栽培されるようになるのは地中海沿岸に伝ってからで、その後、ヨーロッパを経て、17世紀にアメリカへ移住民が持ち込んでから、品種改良が重ねられ普及しました。
 一方、アジアでの歴史は古く、紀元前にはインドへ、そして11世紀にはシルクロード経由で中国に伝わったようです。
中国語では水分が多く、夏出回ることから「水瓜」「夏瓜」ともいわれますが、西域から伝わったため、「西瓜」と呼ばれるようになりました。日本へは17世紀中期に隠元禅師が中国から持ち帰ったといわれています。

西瓜の栄養と効能

 西瓜はなんといっても利尿作用がよく知られています。むくみや腎臓に効き、西瓜の種は干したものが解熱、便秘にいいとか。皮でこすると美肌になるといわれ、昔はよく皮の漬物を作ったものです。
 西瓜は利尿作用や、高血圧、解熱作用、心臓病、尿路結石、二日酔いなどに効能があるといわれています。西瓜の果汁に多く含まれるシトリン(アミノ酸)やカルチノイドのリコピン、リン酸、カリウムなどに利尿作用があり、これらの病気に効果があるのです。